2016年01月30日

記憶遺産という茶番

「世界遺産」といえば「軍艦島」や「慰安婦」など、昨年さんざんに日中韓の歴史に関わる宣伝戦に利用されて以来、俺の中ではいい印象がない。

それが性懲りもなくというか、またぞろ「記憶遺産」を申請するらしい。それも「朝鮮通信使」を韓国と共同で申請というから念の入ったことだ(読売電子版)

外交使節団「朝鮮通信使」の関連史料の世界記憶遺産登録を目指し、長崎県対馬市で29日、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)への共同申請を決めた日韓両国の関係者たち
>2012年から進めてきた申請準備をほぼ終えたことに安堵しながら、登録実現によって両国の友好が深まることを願った
>市内で開かれた会合で、3月に申請を行うことなどを確認した日本のNPO法人「朝鮮通信使縁地連絡協議会」の松原一征理事長(70)と、韓国・釜山市の財団法人「釜山文化財団」の李文燮代表理事(63)は申請書に署名し、記者会見に臨んだ
>日韓関係を巡っては、これまで歴史認識を巡って問題が生じてきたが、松原理事長は「日韓関係の明るいニュースとして、ムードが変わってほしい」、李代表理事は「戦争が多い世界で、どうやって共存していけるかという教えが、通信使の史料に盛り込まれている。登録されることで両国がもっと文化的に交流し、繁栄できる」と述べた
>共同申請の動きに、地元住民らの間では地域の活性化への期待が高まっている。元市教委文化財課長で対馬観光ガイドの会「やんこも」の会長・小島武博さん(67)は、旧対馬藩主・宗家十万石の城下町として栄えた厳原中心部で、観光客や地元の小中学生に地域の歴史を伝えている。「当時の対馬の人たちの思いや知恵、生き方などを感じ取ってもらいたい」と願い、登録を心待ちにする
>対馬観光物産協会は、観光PR用に厳原中心部の史跡名所や観光地に加え、「城下町日本遺産」「朝鮮通信使」「のんびりウォーキング」の各コースを網羅したまち歩きマップを計5000部作成。韓国語入りも今年度中に5000部作る。同協会事務局や観光情報館「ふれあい処つしま」、港のフェリーターミナルなどで配布するという
>小島さんが会長を務める「朝鮮通信使対馬顕彰事業会」は、使節団の来日を実現させた初代対馬藩主の・義智の銅像建立を計画し、3月末頃に除幕を行う予定だ。「日朝交流の礎を築いた人物の銅像を対馬の歴史、文化のシンボルにしたい」と意欲を見せている


そもそも歴史に関わる記憶など立場によって全く違う。一つ間違えば泥沼のプロパガンダ、非難中傷の応酬になり、肝心の真実は見向きもされなくなる、最後は政治的妥協の産物となるか、どちらかが我慢もしくは無視せざるを得ない。

「世界遺産」という名を得るために何かを封印し何かを捻じ曲げる。「軍艦島」や「慰安婦」などを見れば明らかだ。そんな「記憶遺産」にどんな価値があるのか。

また2か国の共同申請というなら、関係者だけでなく、広く両国民各層の意見や感情も斟酌すべきではないか。昨今の日韓関係だけでなく、「朝鮮通信使」そのものも、沿道地域住民にとっては乱暴狼藉や窃盗被害の記憶でもあったといわれる。光があれば必ず生ずる影の部分を隠さず記憶に留められるのか。

必ずしも「友好の象徴」と受け止めている国民ばかりではない。そのようなものを民族間の感情的対立を融和させるために申請するのであれば世界遺産の政治利用に他ならない。

政治宣伝の場とかしたユネスコ信奉から、いいかげん卒業すべき時だろう。
posted by 三四郎 at 17:57| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする