2016年05月29日

妥当な判断

安倍首相は消費税の再増税を2年半延期する方向に舵を切ったようだ(読売電子版)

>安倍首相が、来年4月の消費税率10%への引き上げを2年半延期する方向で調整を始めたのは、デフレ脱却を実現するには一定の期間が必要と判断したためだ
>一方、2019年夏の参院選への影響を考慮したとの見方もある
>政府・与党内では増税先送りについて、19年4月までの2年間を軸に調整してきた。首相がさらに半年先まで延期する方針を固めたのは、世界経済が不透明感を増しており、国内経済も経済政策「アベノミクス」が失速気味で、デフレ脱却の道筋が見通せないためだ。首相は増税を先送りした2年半の間に、財政出動や成長戦略の加速化でデフレ脱却を実現する段取りを描いている


参院選への影響は確かに考慮しているのだろうが、現在の野党があの状況では消去法でも自民党しかあるまい。再増税したとしても大敗することはないと思う。

が、それにしてもこれは妥当な判断だと思う。新興国経済の成長に陰りが見え、先進国も引っ張られてふらついているというのが大方の現状認識だ。

原油安、中東情勢とそこから派生した世界的な難民、テロ問題など、何しろいい材料が一つもない。先の8%への増税の影響が少しづつ薄れ始めたとは言え、ここで10%増税は国民にとって追い打ちにしかなるまい。

財政再建も大事だが、社会、経済の構造改革なくしては無理な話だ。今日、事業や働き方のニーズが年年歳歳変化していく中で、その主役即ち税負担能力を有するプレーヤーも入れ替わってきている。旧来の規制や既得権益にがんじがらめにされていては税収が増加する要素がない。

「アベノミクスは失敗」という野党勢力に突っ込みどころを与えることにならぬよう、今後2年半の間に行動で示していただきたいものだ。
posted by 三四郎 at 12:33| 千葉 🌁| Comment(2) | TrackBack(1) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月28日

米大統領のスピーチ

現職の米国大統領が広島を訪れ、被爆者を追悼しメッセージを読み上げた(日経電子版)。

予め想定されたとおり、謝罪の言葉は口にしていないが、その文言や口調からは厳粛な感情と人類史上初めて原爆を使用した国家の元首としての悔恨が感じられた。核兵器廃絶に向けた断固とした決意のような力強さは確かになかったものの、原爆投下の当事者にして現実を預かる超大国の指導者の言葉としては必要にして十分なものだったのではないか。

任期が残り少ないレームダック化した大統領だから訪問しやすかった、とか、反核のリベラリストとして足跡を残したかったのでは、とかいう下衆の勘ぐりはやめておこう。現職の米大統領が自らの国が灰燼に帰せしめた地を訪れ、犠牲者を追悼したという事実は消えない。

>ここ広島で、世界は永遠に姿を変えてしまった。しかし今日、この町の子どもたちは平和の中に生きている。なんと貴重なことか。それは守られるべきことで、世界中の子どもたちが同じように平和に過ごせるようになるべきだ
>それが我々が選びうる未来だ。そして、その未来の中で広島と長崎は、核戦争の夜明けとしてではなく、我々の道義的な目覚めの始まりとして記憶されるだろう


「道義的な目覚め」とオバマ氏は言った。ここに俺は悔恨と謝罪の意思をくみ取ることができる。被爆当事者でない俺が言うのもおかしいが、広島はオバマ氏の心情に少なくない影響を与えることができたと思うし、氏自身の今後の活動や米国世論の何かを変えていくことができればもって瞑すべしではなかろうか。
posted by 三四郎 at 09:39| 千葉 🌁| Comment(4) | TrackBack(4) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月22日

蝗の行き着く先

このところ内政・経済の雲行きが怪しく、遅まきながら政権が対日関係改善に乗り出した韓国。しかし長年の反日教育で「反日モンスター」と化した国民は半ば実相が見えないため、半ば鬱屈した感情の発散のため、相変わらず反日・侮日・毀日行動に勤しんでいる。

そうこうしている間にも、時は待たず韓国経済は奈落の底へ速足で突入していることを窺わせるニュースがこれだ(@niftyニュース/レコードチャイナ)

>2016年5月19日、韓国で大規模なリストラの波が起きようとしている社会保障が不十分であることに加え、弾力性に欠ける労働市場が失業者の再就職の機会を得る可能性を閉ざしている。中国メディア・騰訊(テンセント)が伝えた
>ブルームバーグによると、大規模なリストラは造船所や港の集まる東南部の重工業都市が中心になるとみられる。かつては韓国経済の成長を支えたが、世界的な景気低迷や過剰な生産能力、中国との競争激化などを原因に、現在は赤字が続いている
>金融支援の条件として挙げられているのがリストラと資産の売却。しかし、韓国ではいったん正規雇用から外れると貧困に陥る可能性が高く、社会不安の原因にもなっている。双竜自動車で働いていた45歳のある失業者は、「解雇前と同条件の職を見つけられる可能性は1%程度。まるで水のない砂漠に放り込まれたようなものだ」と話している
政府にとっては、打撃を受けている造船業や海運業の再建が最優先課題となっている。大宇造船海洋は2018年までに社員の10%をリストラする計画で、現代重工業も管理職の25%を削減する早期退職計画を進めている
>大企業のこうした動きが下請け企業を直撃することに加え、造船会社では軒並み受注が激減しており、失業者はいっそう増加することが予想されている


かつて韓国人の仕事ぶりを脇で見ていた経験からすると、おそらく連中は先のことをあまり深く考えていない。目先の利益を優先して早く市場優位性を勝ち取ろうとする。基礎研究や技術開発などの果実は買うもの、或は奪うものと考えているからオリジナルな発想や製品がない。

他国、特に日本が成功している分野や市場に目を付けるとそこを「ベンチマーク」という言い方で技術を剽窃し人材を誘導した挙句、劣化コピーで価格ダンピングを行い市場を占有し、日本製品を駆逐して果実を得ていく。サムソン然り現代然り。

まあ例えれば蝗の群れに似ている。自らは何も生みだすこと無くひたすら青々とした畑(市場)を求めて大移動し、これを見つけるや飽食するまで食い尽くし、そして次を探す。

しかし「青々とした畑」などそうそうあるものじゃない。食い尽くせば消えるのは自明の理であって、そのために自ら土地を開墾して新たな作物を植える営みをしなければならないし、旱魃で作物がとれなくなった場合に備えて食料の備蓄(社会保障制度の整備と拡充)をしていかねばならない。

それがすっぽり抜け右往左往しているのがあの国である。世界が好景気なら他国(日本)に縋れば何とか食いつないで行けたが、今は世界中が苦しい。日本も経済のグローバル化の中で苦しみ、打ち続く震災により呻吟している有様だ。とても韓国にかまけている状況ではない。

精々苦しんでみるがよかろう。「先進国」なら乗り越えられるはずだ。自ら苦しみ自分の頭で考えない限り、韓国に未来はない。それを経てこそ「歴史の実相」が見えてくるはずだ。・・もっともこれまでを見る限り、現実を見ようとしない連中だから救いようがないが。
posted by 三四郎 at 10:14| 千葉 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月21日

逃げを打つ

舛添東京都知事は自らの公金流用・公私混同問題については説明責任を放棄した模様だ(読売電子版)

>13日の定例記者会見で、政治資金の一部を私的流用したことを認めた東京都の舛添知事
>その後も、複数の新たな流用疑惑が浮上したが、2時間以上に及んだ20日の会見では、「専門家の調査結果を待ちたい」と繰り返し、具体的な説明はなかった
 ――知事の職責を果たす気持ちに変わりないか
 「仕事をしっかりやり、都民の信頼を回復したい
 ――家族と宿泊した千葉県木更津市のホテルでは、本当に会議を開いたのか
 「その疑問も弁護士にお願いする
 ――知事自身の言葉では語られないのか
 「今はしっかりとした調査に協力したい
 ――説明を引き延ばしているように感じるが
 「それはありません
 ――政治資金で購入した美術品を使って、どんな成果があったのか
 「第三者の目で見ていただくことが前提
 ――調査結果はいつまとまるのか。
 「できるだけ早く。6月1日から始まる都議会に迷惑をかけないようにしたい
 ――今までの政治家人生で金の使い方に公私混同はあったか
 「しっかり改めて、二度とこういう指摘がないよう生まれ変わったつもりで頑張りたい


俺もこれまで一連の疑惑や問題に対する舛添氏の言動を見てきたが、まず当然のごとく「怒り」があり、次に「呆れ」「情けなさ」と続き、今は愚かな人間を目の前にしたときに感じるであろう「哀れさ」をもよおし始めた。

この会見など「トップリーダー」としての説明責任に応えようとせず、「第三者の目に判断を委ねる」という体のいい言葉を使っているが、所詮は逃げを打ってきただけのことだ。

俺から見れば「第三者」を持ち出すことで時間を稼ぐとともに、「グレー」程度に落ち着けばこれを免罪符として盾にし、適当に「誤解を与えたことへの反省の弁」でも言っておけばそのうち世間は忘れるだろうと高を括っているように見える。

久々に「卑怯」「卑劣」という言葉を投げつけたくなる人間を見た思いだ。
posted by 三四郎 at 13:56| 千葉 ☀| Comment(5) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月15日

身勝手な妄想

また韓国人が身勝手な妄想を抱いているようだ。元慰安婦支援財団は6月にも設立すべく準備中だが、反日の象徴たる「従軍慰安婦少女像」の撤去は「今話し合う段階ではない」と強調しているらしい(時事電子版)

>慰安婦問題をめぐる日韓合意に基づいて設立される元慰安婦支援財団の準備作業に参加している柳明桓元韓国外相は、ソウルの日本大使館前の少女像撤去問題について「解決できると考えている。ただ、今話し合う段階ではない」と強調した。時事通信のインタビューに応じた
>財団設立に向けた非公式作業グループの諮問役を務める柳氏は、「近く設立準備のための発起委員会を開き、6月にも財団を設立できるように努力している」と述べた。財団設立と少女像問題を切り離し、合意履行を進めていくべきだという立場を明確にした
>財団設立の準備に関しては「活動の目的、方法などに関する定款をつくり、財団を構成する理事の候補を広い範囲から募る」と説明。「誰が理事になるかは、まだ分からない。民間人の女性指導者が担わなければならないだろう」と語った
>少女像問題では「(韓国)政府が先に『ああしろ、こうしろ』と言えば、むしろ反発を招く」と指摘。「政府は政府がやるべきことをやり、元慰安婦が政府の措置に賛成するようになったら、次の段階で元慰安婦や設置した団体と話し合い、解決方法を検討しなければならない」と述べた
>また、柳氏は「(慰安婦問題に関する合意で)政治的な和解ができたので、今年、来年は韓日関係が良くなると思っている」と楽観。「今年は日本で開かれる韓中日首脳会談など、安倍晋三首相と朴槿恵大統領が会う機会が何度もある。首脳が頻繁に会談すれば、関係発展への期待感が持てる」と表明した


あぁ、やはり日本は舐められているなと感じた。

「慰安婦像」は外国公館前に、しかも公道に違法に作り上げたものだ。やる気があれば韓国の既存法でも撤去させることができるはずだ。いやそもそも作ることさえ差し止めることができたはずだ。それを敢えてせずに放置し、今更「民間のしたこと」と恍けるとは、日本国民として怒りを通り越して呆れ、かつ情けない。

これを放置してもどうせ日本は折れてカネを出すと高を括っているのが見え見えではないか。

しかも「(韓国)政府が先に『ああしろ、こうしろ』と言えば、むしろ反発を招く」とは、自ら仕掛けておいて「どうも止められない」と開き直るやくざの交渉にもにている。あの国がまともな法治国家でないことが改めて分かる。

さて日本政府はどう出るのか。またこれまで通りグダグダと譲歩を繰り返すのだろうか。両国政府は日本国民にも我慢の限界があると知るべきだ。
posted by 三四郎 at 17:37| 千葉 ☁| Comment(5) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月14日

公器の資格

フェイスブックといえば米国初のSNSとして世界的に広く普及している。俺は救いがたい昭和人間で未だ使ったことは無いが、「意識の高い」若い世代を中心に拡大し、携帯電話やメールに連なる「社会の公器」のような存在と化しつつあるらしい。

しかし当の米国で、果たして公器と言えるのかというべき疑惑が浮上しているようだ(時事電子版)

>米フェイスブックザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は14日までに、米共和党に関するニュース表示を同社が意図的に制限したとの一部報道を受け、社内調査を進めていると明らかにした
>問題となっているのは、話題のニュースを紹介する「トレンド」と呼ばれる機能。IT情報サイト「ギズモード」は9日、フェイスブックの元契約社員の証言を基に、共和党の活動や所属議員に関する一部のニュースを意図的に除外していたと報じていた
>フェイスブックによると、利用者が話題にした回数などからニュースを自動的に絞った後、担当者が中立性を保つための社内指針に従い、最終的に紹介するニュースを選択している


仄聞するところによれば、もともとザッカ―バーグ氏は民主党のシンパで、オバマ政権誕生のときにはSNSを駆使してこれを支援したと聞く。IT企業家を多く輩出するカリフォルニア州にはリベラル派が多く、民主党支持を公言する経営者も少なくないらしい。まぁ企業人である前に一人の市民、国民であれば政治スタンスにも主義主張があって当然だろう。

しかしベンチャー企業であるうちはともかく、フェイスブックのように中立を謳う一種の社会インフラの様相を呈するシステムとなればその影響は大きく別な話になる。もし一方の政治勢力のニュースのみを取り上げていたとすれば立派な政治行為であり、今すぐ「中立」という看板を外してそのスタンスを明示すべきだ。

フェイスブックは今、「社会の公器」たる資格を問われている。
posted by 三四郎 at 20:17| 千葉 | Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月13日

公私混同の羅列

この記事、「政治・経済」に整理すべきか「社会・教育」に分類すべきか一瞬悩んだが、前者にしてはあまりにレベルが低すぎることと、「こういう大人になってはいけない」という教育的含意をもって「社会・教育」にタグ付けした。

舛添東京都知事の公費流用に関する会見報道である。

まあ長ったらしいし、言い訳ばかりで辟易する内容で引用する気も失せる。特に俺的に「秀逸」だと思った行だけ挙げておく。

前段略
会議に使用していたとはいえ、家族と宿泊していた部屋を利用していたことからご懸念を招いたことにつきましては、反省をしております。今後、同様な状況があるとしたら誤解を招かぬように別途、会議に使用する部屋を借りるなどしたいと思います。以上のような観点からこの2件の会議費につきましては、収支報告書の訂正・削除をした上で返金することといたしました
中略
>確かに自宅の近くでもあり、私の家族も利用していることは事実でございます。他方で政治団体の事務所の近くでもありました。従いまして、このイタリア料理店が打ち合わせなどに便利であることから、事務所関係者などとの会合でも使用しているところでございました
中略
>ただ、平成25年6月1日の支出につきましては今回、あらためて確認したところ、政治活動に利用したことまでが確認できませんでした。そこで6月1日の支出につきましては収支報告書の訂正・削除をした上で返金することといたしました
中略
>報道されている回転すし店は、確かに私が役員をしております会社の、湯河原の施設の近所にある店ですので、そこを訪れた際に同店を私が私的に利用したり、また家族で利用することはあります。他方で施設に来た事務所関係者などと同店を利用して打ち合わせなどをしていることも事実であります
中略
>続きまして天ぷら屋さんでございますけれども、研究会の平成25年の2件、および平成26年1件の天ぷら屋における飲食代については、私の個人の飲食代が誤って計上されていることを確認をいたしました。そこで、この3件、合計5万2550円につきましては、収支報告書の訂正・削除をした上で返金することといたしました
>以上、私的に利用した飲食代が誤って含まれていたことが今回の事務所調査で判明をいたしました。当時の経理担当者によれば、いずれの飲食店も私や事務所関係者が政治活動で利用している飲食店であったことから、私の個人の飲食ではあるとは思わず、誤って計上してしまっていたようでございます
中略
>確かにアウトレットで小さな事務用品を入れるのに便利なポーチを購入しておりました。そのポーチは日常の政治活動の際に携行しているかばんの中に入れて使用しておりました。収支報告書に計上することに法律上の問題はないものと考えております

もういいや、以下略

一言でいって見苦しい。そして姑息だ。公金処理に公私混同があったがそれは事務方のミス、報告書を直して返金したからもういいでしょ、という本音も透けて見える。こんな言い訳でお咎めなしとして続けられるほど、都知事は楽なお仕事ではない。

そもそもこのような要職にあるものは公私のけじめを峻別し、疑惑を受けぬよう細心の注意を払うべきことは言うまでもない。舛添氏にその意識があったなら職務怠慢か確信犯、なかったなら知事の資格はない。

この件、東京地検に告発状が提出されているらしいから、検察当局は徹底的な捜査、追及をしてもらいたい。他自治体のことながら、俺の故郷である東京がこのような下衆の極みを首長に抱いているかと思うと情けないし、何より東京五輪開催地として世界に恥をかくことになる。
posted by 三四郎 at 20:08| 千葉 ☀| Comment(2) | TrackBack(3) | 社会・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月08日

取られ損にはするな

6日の日ロ首脳会談で北方領土問題について話し合いがもたれたらしい。その中では「交通網整備や上下水道改修、日本式の病院施設建設」などのインフラ整備協力を盛り込んでいるという(読売電子版)

>安倍首相が6日の日露首脳会談で8項目の協力計画を提示したのは、ロシア側の関心が高い経済や国民生活の協力をテコに北方領土交渉を加速化する狙いがある
>日本政府は今後、経済協力と北方領土交渉を同時並行で進めたい考え
>協力計画には、従来進めてきたエネルギー分野に加え、交通網整備や上下水道改修、日本式の病院施設建設など国民生活に直結する内容が盛り込まれた。「一部の投資家だけではなく、一般のロシア国民に恩恵を実感してもらう」(首相周辺)ためだ。政府は協力計画の具体的な検討に着手し、年内を想定するプーチン氏の来日時に「成果」として打ち出す方針


ぶっちゃけ北方領土問題を根本から解決、つまり1945年8月以前の状態に戻すには、また戦争をして勝利するしかないだろう。さればとてそれは無理な話で、代わりにいくらロシアを「火事場泥棒」と正論で罵倒しても、彼らには「蛙の面に小便」でしかない。

それでは、と「経済協力」というアメの数を増やして懐柔しようとでもいうのだろうか。正直なところ俺には「いい予感」がしない。

そりゃ、交通や生活インフラを日本が整備するとなれば現住民はウェルカムだろう。行政府も日本のカネで投資するなら渡りに船ではないか。しかもこれ以外に原子力やIT技術での協力も計画されるという。

しかし「それと領土とは別」というのもまた正論である。過去の日本外交の交渉術を見ていると「良いとこ取り」されておしまいにならないか、非常に不安がある。また「協力」の双方向性はしっかり担保されるのだろうか。

当然、国民の血税が注がれるわけだが、日本は向こう10〜20年は、東北や九州の震災復興という重石を背負っている。曖昧な期待だけで取られ損になるようなことでもあれば、国民は、特に被災者は納得できないだろう。

安倍首相には任期中に、かつ「気が合う」カウンターパートナーがいるうちに何とか領土問題を解決し、平和条約を締結して地政学的安定を手中にしたいという気持ちがあるのだろう。

しかし相手は強かなロシアである。「機会」を逃さぬ果断さは必要だが同時に慎重さ周到も忘れないでもらいたいと思う。
posted by 三四郎 at 17:19| 千葉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月07日

トランプ旋風

米大統領選でトランプ氏の共和党指名が俄然現実味を帯びてきた。歴代の共和党における正副大統領経験者や元政府高官らが党大会欠席による批判と抗議の意思を示しているが、トランプ氏の側に法的倫理的もしくは手続き上の瑕疵が無ければ順当に指名されるだろうし、そうでなければ米国ではない。

結局、米国が自由と民主主義の国であることを標榜する以上、民意として示されれば彼が大統領になるだろうし、世界はこれを受け入れるしかないのだ。

ここにきてようやく日本の政界でもトランプ氏を意識し牽制する言動が見られ始めた(読売電子版)

石破地方創生相は6日夕(日本時間7日朝)、米大統領選で共和党指名候補になることが確定したドナルド・トランプ氏(69)が在日米軍駐留経費の日本側負担増を求めていることに対し、「日米安保条約をもう一度、よくお読みいただきたい」と批判した
>ワシントン市内で記者団に語った
>石破氏はこの中で、米軍は安保条約上、日本防衛に加え、極東の平和と安全のために日本に駐留していると指摘。「米国がひたすら日本の防衛のために負担をしているのだ、よってその経費は日本が持つべきだということは、日米安保条約の内容からは論理上、出てこない」と述べた
>石破氏は同日午前(日本時間6日深夜)に行った講演では、「同盟の本質と国際環境を正確に理解すれば、必ず正しい政策が立案されると信じている」と米国の聴衆に訴えた。また、憲法9条が改正される可能性を念頭に、「日米安保条約や日米地位協定を改定することは将来的に真剣に検討されるべき課題だ」とも語った


石破氏に期待する方が無理なのだろうが、どうも非常に矮小な視点で捉えているように思う。

トランプ氏の言わんとするところは日米安保条約の解釈論ではないと俺は思う。日米の、否、21世紀の世界における米国の安保政策スタンスそのものに疑問符、というか「ノー」を突き付けているのではないのか。そのことは、中国や北朝鮮の問題は東アジアで何とかしたらいい、という突き放したような態度に端的に表れている。

確かにトランプ氏は政治家として素人だし、有能なブレーンもいなさそうではある。それゆえにこそ、米国一般大衆の感情に響きやすいコメントをポンポン言えるわけだ。

戦後70年以上にわたり「世界の警察官」であり続けた米国民は、その過程で父や伴侶や恋人を戦場で失い、或は自ら一生消えぬ傷を負って後半生を生きてきた人々も多い。気が付けば国際社会ではヒーローどころか悪役、憎まれ役になる場面ばかりだ。

加えて「移民と自由の国」という建前のもと、難民もテロリストも押し寄せ、職の奪い合いや治安の悪化を招いている。「いいことなど何もないじゃないか」という米国民の精神的疲労感、虚無感をトランプ氏は代弁してきたことは間違いない。

一言でいえば中下流米国民の本音を背負っているわけで、それを「民度が落ちた」とか「知的レベルが低い」とか言ったところで「負け犬の遠吠え」にしかなるまい。米国民がそれを求めるなら詮ないことだ。

そういう認識があれば、日本人政治家の講演を聞きに来るような層の聴衆に向かって「日米安保条約を読み直して」とか「同盟の本質と国際環境を正確に理解すべき」といったところでトランプ氏には届かないし、届いたところで「そういう問題じゃない」と一蹴されるのがオチだろう。

では日本はどうすべきか。

せっかくトランプ氏が日本の核武装容認を匂わせた機会に、核武装も含めた総合的な安保政策見直しを行い、日本の安保体制の再構築をすべきであり、少なくともこれを公言しなくてはならない。

戦後レジームをスクラップアンドビルドするためには、こういう「風」と「力」を巧みに利用していく強かな視点をこそ日本の政治家には期待したいのだが。
posted by 三四郎 at 12:54| 千葉 ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月05日

音の方向を間違えるな

サヨクが右派や保守政権を批判する際の常套句に「軍靴の音が聞こえる」というのがある。あまりにベタ、かつ大雑把な表現だが、その界隈ではいまだに「活用」されているらしい(@niftyニュース/女性セブン)

前段略

>直接的なデモ、議員への陳情、フェイスブックやツイッター、ブログなどインターネットへの投稿…今はあらゆるツールを使って、私たちは簡単に自由に政治活動ができる。そして7月には参議院議員選挙が行われる。日本経済が混迷し、世界が大きく変わる中で、憲法改正も争点になる大きな選択の選挙だ。稲田朋美議員(57才)が語ったように政治が生活そのものならば、私たちの生きづらさや不満、あるいは“こうだったらいいのに”という希望など、生活していく上での実感を発信していくことが明日を変える第一歩になるかもしれない
>安保法案に反対し、老骨に鞭打って国会前でのデモにも参加した瀬戸内寂聴さん(93才)はこう語気を強めた
>「昔を知る人はほとんどいなくなりましたが、今の状態は戦争が始まる前の昭和16年頃と同じ感じで、軍靴の音がドッドドッドッと聞こえてくる恐怖感があります。戦争は怖いものです
>これはいい戦争だ、例えば私たちの時代には東洋平和のために、日本国民のために、天皇陛下のためにとか、そんなふうに教えられたのです。しかし、世界中にいい戦争なんてものは一つもありません。男と違い、女は子供を産み、命を続けていくことができます。そのことを忘れてはいけません


瀬戸内氏のコメントは非常に大雑把で感覚的にすぎる。

俺はもちろんあの時代を直接知らない。しかし間接的に知る限り、世界に帝国主義が蔓延し、国家間は弱肉強食の時代だったはずだ。日本国内は軍が強い権力を握り、「国民主権」という考え方もほぼ無に等しかったと聞く。

一方75年後の今日はどうだろうか。功罪、光と影はあるが戦後民主主義は定着している。軍事力で海外進出を果たし、力で日本の正義を押し通そうという意見は無謀で非現実的という考え方が一般だろう。

しかし国外に目を向ければ覇権主義のもと軍備拡張を続ける中国、恫喝瀬戸際外交に走る北朝鮮、泥沼の中東と混乱の欧州、そして指導力を失いつつある米国と、日本が一国平和主義で安閑としていられる保証はどこにもない。

なるほど「戦争にいい戦争などない」かもしれない。いや「いいも悪いもない」というのが本当ではないか。降りかかる火の粉は払わねばならないのだ。

国防とは国家国民にとっての大難を小難に、小難を無難にするための不断の努力に他ならない。そのことに今日の安倍政権ほど正面から取り組んでいる政権はかつてなかった。それほどに戦後日本が独立国として異形であっただけでなく、現下の国際情勢が日本の惰眠を許さない状況になっているということでもある。

瀬戸内氏、「軍靴の音」が聞こえるとしたらそれは大陸や半島、そして遥か中東の方角にこそ音源があるのではないか。その方向に向かってこそ、抗議と批判の声を挙げてもらいたい。

最後に蛇足を一つ。

『男と違い、女は子供を産み、命を続けていくことができます』って、これは男性に対する「差別」「ヘイトスピーチ」「セクハラ」のどれかに該当するのではありませんか? 女性だけでは子供は生めず、したがって命を続けていくことはできませんよ。この世界は男女がその力に応じて共同して作り上げていくものでしょう?
posted by 三四郎 at 09:22| 千葉 | Comment(2) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする