2016年06月04日

気骨

当たり前のことが妙に感心させられる場面はままあるが、これなどもその一つだろう(読売電子版)

カナダのトルドー首相は3日、中国の王毅外相がカナダ・オタワで行った記者会見で中国の人権問題を尋ねた記者を叱責したとして、中国側に対し、報道機関への対応を巡る「不満」を表明した
>カナダ放送協会(CBC)などが伝えた
>王氏は1日の記者会見で、カナダメディアの記者が中国の人権状況を質問した際、「中国への偏見にあふれた質問であり、傲慢だ。到底受け入れられない」などと非難した。トルドー氏は「報道の自由は極めて重要。厳しい質問をするのがメディアの仕事だ」と反論。記者への不当な扱いについて、カナダ政府として、王氏と駐カナダ中国大使に抗議したという


中国の人権問題は国際的にも関心事である。いやしくも自由と民主主義を標榜する国の人間であればこれを追及し、自国が彼の国と関係を強めようとするなら避けて通ってはいけない問題であろう。件の記者は民主国のメディアとして当然の質問をしたわけだが、日本の記者ならおそらくできなかったのではないか。

それに対する中国外相の態度は誠に傲慢かつ稚拙にして軽率、大国の風格など微塵もないものだった。ここでカナダ首相が間髪入れずに反応し、自国メディアを擁護したのはこれまた当然ながら称賛に値する。なおかつカナダ政府として中国外相と中国大使に抗議することに、リーダーとしての気骨を感じる。

今日、欧米先進国も中国の経済力に屈して彼の国をいかなる理由であれ批判することには及び腰の気配が見える。まして相手は外交訪問中の当の外相である。他国、特に日本政府ならどう反応したであろうかと考えるといささか気が重い。

言うべき時に言うべきことをしっかりと言う、この当たり前のことに感心させられるとは。
posted by 三四郎 at 17:59| 千葉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする