2017年04月08日

半島へのメッセージ

中国の習近平が訪米し、成果の乏しい米中首脳会談を行っていた最中に、トランプ大統領はシリアへのミサイル攻撃を敢行した。欧州各国はこれを支持し、安倍首相は理解を示した(日経電子版)

安倍晋三首相は7日午後、トランプ米大統領のシリア攻撃を受けて「化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないとの米国政府の決意を支持する」と表明した。首相は「米国の行動は、これ以上の事態の深刻化を防ぐための措置と理解している」とも強調した。国家安全保障会議後、首相官邸で記者団に語った。米国支持をいち早く表明し、日米関係の強化につなげる狙いだ
>首相は「東アジアでも大量破壊兵器の脅威は深刻さを増している」と指摘した。米国の今回の軍事行動が、弾道ミサイル発射など挑発を繰り返す北朝鮮への強いけん制になるとの思惑がにじむ。「国際秩序の維持と、同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを高く評価する」と述べた
中略
>トランプ氏は今回、シリアのアサド政権が化学兵器を使ったと断定した上で軍事行動に踏み切った。そのトランプ氏への支持を表明した首相が、軍事行動の根拠となる化学兵器の使用について確証を得ているかどうかも定かではない
>「力による平和が必要だ」。トランプ氏は6日朝の首相との電話協議で、北朝鮮の弾道ミサイル発射についてこう強調した。「強い米国」との連携は、日本にとっては周辺国との関係で重要な要素だ。ただ、まだ先が見通せないトランプ氏の行動に歩調を合わせることには、日本側も一定のリスクを覚悟しておく必要はある


今回の攻撃はいろいろな意味で象徴的なものだと思う。大統領としての支持率向上や親ロシア的とされるイメージの払拭など、「内向きメッセージ」と解釈する向きもある。

無論そのような効果も考慮してはいるだろうが、事は「武力行使」である。一歩間違えれば国際的な批判に晒されかねず、何より「米国中心主義」を掲げてきたトランプ氏にとっては大きな方針転換にも見える。アンチにとってはもちろん、支持層からの反発もあり得るリスキーな選択だ。内政対策の戦術として安易に切れるカードではない。

そんなトランプ政権が、国際秩序の安寧確保のためには「力」を使うことも辞さないことを示した意味は大きい。シリアやその支援国ロシアにとってはもちろんだが、東アジアの独裁テロ国家・北朝鮮とその支援国中国にとっては強烈なメッセージになったに相違なく、習近平にとっては正面から指を向けて警告されたに等しかろう。

安倍首相がトランプ氏の「決意を支持する」と表明したことは当然ながら、同時になかなか強かな言い回しである。「攻撃」そのものを支持するとは言っておらず、大量破壊兵器の使用と拡散を許さないという「決意」への指示である。誰も反対しようがない。

日経記事は「先が見通せないトランプ氏の行動に歩調を合わせることには、日本側も一定のリスクを覚悟しておく」べきと警告しているが、最大の同盟国の行動に歩調を合わせないことのリスクの方が遥かに大きかろう。しかも欧州各国は攻撃そのものを理解し支持しているのだ。

それにしても世界情勢が日に日に緊迫の度を増す中で、自ら風雲高まる朝鮮半島情勢の一方の当事者でもある韓国は、帰任した日本大使に対して面会拒否をしている。「日本のくせに大使召還という生意気な態度を取った」ということで幼稚な意趣返しをしているのだろうが、周りの見えない愚か者というしかない。

日本政府は世界情勢を鑑みて、「慰安婦像」撤去という韓国の責任ある行動が何ら見られないにも関わらず大使を帰任させた。それは差し迫った、より大きな脅威に備えるという責任を果たすためだ。日本はすべきことはしている。その道理を理解できない韓国という国は、やはりともに組むべき相手ではない。
posted by 三四郎 at 10:45| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする