2017年11月11日

沈黙之愚

「河野外交」というとどうしても河野洋平により複雑化された「慰安婦問題」を想起してしまう。

それ故に息子の河野太郎氏が外相に就任したときは大いに懸念したものだが、豈図らんや、これまでの3か月間は特亜に阿ることなく、むしろ堂々と言うべきことをいう外交姿勢を示している。

今回のトランプ米大統領中国訪問にあたっても、習近平が共同記者会見において覇権主義を隠さぬ発言をしたことに対し即座に反論し牽制したようだ(msnニュース/産経)

河野太郎外相は10日、中国の習近平国家主席が9日のトランプ米大統領との共同記者発表で「太平洋には中国と米国を受け入れる十分な空間がある」と発言したことについて「中国は太平洋と接していない」と不快感を示した。BS朝日の番組収録で述べた
習氏の発言は、太平洋の東を米国、西を中国が管理し、太平洋を米中で二分しようとする中国側の膨張政策を念頭に置いたものとみられる中国が太平洋に進出するには、東シナ海か日本海を経由する必要があり、太平洋への出口に覆いかぶさる日本列島が中国にとっては海洋進出の障害となっている
>河野氏はこうしたことを念頭に「太平洋と接しているのは日本だ。米中で太平洋をうんぬんということにはならない」と中国を牽制(けんせい)した


今回の「太平洋を米中で二分」発言は、確か5〜6年前くらいにも人民解放軍の高官が発言していたように思うが、そのとき日本の政治家が批判や牽制をした記憶や印象が全くない。

外相に限らず、日本の主要閣僚は中国の覇権主義的言動についてこれまで非常に微温的な対応だったように感じる。さすがに尖閣諸島や南シナ海に関する個別具体的な事案については「遺憾砲」くらい撃っていたようだが、もっと俯瞰的なレベルでの「意思表明」については「当たらず触らず」であったように思う。

今回のように日本の主権や国益に明らかに抵触する類の発言については、明確にかつ間髪入れず釘を刺すことが外交を預かる者の責任であろう。この種の発言は日本にとって立派な挑発である。

これに沈黙することは「大人の対応」というよりも「理解と許容」として曲解させ、相手国が政治利用することに道を開くことになる。相手国はもちろん米国を含む友好国や第三国に対しても誤ったシグナルを送るに等しく、外交閣僚として無責任行為である。

今般のトランプ大統領アジア歴訪では、韓国も晩餐会のわずかな機会をこれでもかと政治利用している。

捏造の「慰安婦」を同席させてトランプ大統領に「抱擁の写真」を撮らせたり、単なる甘えびを「独島エビ」と称して供したりと、児戯に等しいながら、日韓二国間の問題に米国を引きずり込み、味方につけようという狡猾さが垣間見えるが、これについても菅官房長官が批判を行っている。非常に遠慮した表現ながら黙するよりはよかろう。

政治は本質的に「情報戦」であり「宣伝戦」だ。日本人好みの「腹芸」や「漢気」だけでは通用しない。日本の政治家は舌禍や禁忌を恐れるあまりにか、言うべき時にさえ言うべきことを言わなくなっているように感じる。

河野外相は就任直後に中国の王毅外相から「父親と違う。がっかりだ」という主旨の言葉をもらったようだが、それは日本の政治家としては勲章ものと受け止め、これからも怯むことなく日本の国益に沿った発言をしていってほしいものだ。
posted by 三四郎 at 11:30| 千葉 ☀| Comment(2) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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