まあ一週間いないだけで仕事が山のように溜まっておりました。溜まると利息がつくのは借金と同じですな。
で、気を取り直してと。
■ニューヨーク
シカゴからニューヨークまではアメリカン航空の国内便で移動しました。シカゴ・オヘア空港からNYラガーディア空港までは概ね2時間程度ですから、東京から鹿児島くらいでしょうか。日本ならえらい遠い感じですが、シカゴ-NY間ですとそんなに遠くも感じません。やはり米国は広いですね。
思えば午前中はシカゴでフィールド博物館を見物して街をふらつき、NYに到着したのは現地時間で19時を回っていました。とりあえず夕食をとろうと街を歩きますと前方にライトアップされたロックフェラーセンターが見えてきました。改めてNYにいる実感がわいてきます。

<電飾の摩天楼>
翌日、何件かの顧客訪問をこなしますが、いずれもNY市内ではなくペンシルベニア州フィラデルフィアと隣接したデラウェア州にありますので、早朝5:30に起きてアムトラックでの移動になりました。

<NY Penn Station>
朝食もとらず、デリで用意したサンドウィッチを手にあたふたと乗車します。行き先はPhiladelphia 30th street駅です。

<発車するアムトラック>

<Philadelphia 30th Street 駅>
通勤時間帯の駅は人の往来が激しかったです。さて駅からの移動はチャーターバスでこれは楽でした。途中は特にめずらしい風景にも出会わなかったのですが、途中通過した橋がとても美しく、晴天に映えていたので思わずシャッターを押しました。この橋の名は、・・ズボラなもので調べていませんw。


<橋のある風景>
企業訪問の間の移動はさして面白みのあるものではなく、未だ抜けない時差ぼけ(慢性?)でバスの中ではほとんど寝ていました。一応街中の風景をひとつ。

<フィラデルフィア点景>
いきなり翌日に移りますが、この日の企業訪問は全てNY市内でしたので昼食は通り道のチャイナタウンでとりました。何でも近来チャイナタウンの人口増加が著しく、近隣のリトルイタリーを侵食して見る影もない有様とか。実際街の中の様子は香港あたりと見まがう漢字の看板で溢れており、英語も理解できない中国系移民が多いらしく、往来でもマンダリンや広東語と思しき言葉ばかりが行きかっておりました。げに恐ろしき繁殖力です。


<チャイナタウンの雰囲気>
余談ですが、シカゴ在住の韓国人・韓国系米国人は15万人、日系は9千人余りだそうです。中国系は聞いていません。聞く気も失せていますw。
この日、空き時間にチェルシーマーケットをほっつき歩いて義理で会社への土産のお菓子を物色しました。

<チェルシーマーケット>
チェルシーマーケットはミッドタウンのやや南寄り、ハドソン川にほど近いところにあり、元々倉庫か何かだったようです。

<チェルシーマーケット内点景>
義理の買い物を終えた後は外に出てハイラインを散策して見ました。ハイラインは昔の高架鉄道の跡を緑地公園化した施設です。

<ハイライン遠景>
きれいに遊歩道となっており、夕方の人の往来がさかんでした。


<ハイライン遊歩道>
今にも降り出しそうな厚い雲の切れ目から陽光がハドソン川を照らします。

<ハイラインから望むハドソン川夕景>
ハイラインから見る街並みも古いレンガ造りの建物が並び、古き良き米国を見せてくれます。

<ハイラインからの街並み>
一方で遊歩道側には廃屋化した昔の施設が残っています。


<廃屋点景>
さて宿に帰ろうとした時、先ほど来の怪しい雲がとうとう篠突くような雨を降らせ始め、アーケードに逃げ込みました。

<驟雨点景>
結局20〜30分ほど雨宿りしてからヘラルドスクエアの名物デパート、MACYSに行ってみました。特に買い物をする気はなかったのですが、なにしろ「でかい」デパートだということ、それから世にも珍しい木製のエスカレータが現役で動いていると聞いていましたので是非見てみたいと思った次第です。建築設備屋の性でしょうかw。

<MACYS入口>
いやいや広すぎてどこに何を売っているのかわけがわかりませんw。人にも酔ったしw、木製エスカレータだけでも体験したいと思って3Fあたりまでくるとありました。カタカタと玩具のように動いています。踏み面は摩耗していますがそれがまた何とも使い込まれたいい味を出しています。ある種の神々しささえ感じさせてくれます。

<木製エスカレータ>
さて翌日はいよいよ米国最終日、15時までは完全にフリーです。NYに来た時から世界三大美術館のひとつ、メトロポリタン美術館だけは行きたいと思っていました。「三大」はここのほか、パリのルーブルとロシアのエルミタージュと言われていますが、ロンドンの大英博物館を充てる文献もあります。それなら以前欧州出張の時2つを制覇していますから今回MPを訪ねればクリアですw。
当日は土曜日で往来を行き交う人も少ない午前9時過ぎ、地下鉄にのるためと駅そのものの雰囲気を味わうためにグランドセントラル駅に向かいました。

<グランドセントラル駅正面>
中に足を踏み入れると高い天井の空間に英語のアナウンスが反響し、自分が異国の地にいることを実感させられます。しばらく佇んでいると何かとてつもない旅愁を感じます。

<グランドセントラル駅内>
ふと天井を見上げれば黄道12宮の星座が描かれ、不思議な浮揚感さえ感じてきます。

<天蓋の星座たち>
我に返り、地下鉄駅を目指します。休日の朝のせいでしょう、人影はみられません。

<地下鉄駅への通路>
メトロカードを自販機で購入し、目的のホームを探します。

<たぶんここでしょう>
何とか地下鉄にも乗れ、MP美術館最寄りの86丁目駅で降ります。土曜日の午前中のアッパーイーストサイドの街並は実に静かで穏やかなものでした。

<土曜の朝の東84丁目通り>
さてほどなくメトロポリタン美術館に到着です。

<メトロポリタン美術館正面>
欧米の美術館によくある高い天井と反響する人々のざわめきがいやがうえにも気分を高揚させます。

<美術館内>
美術館では日本の展示品とヨーロッパ印象派のコーナーを中心に見て回り、妻と子供にMP美術館グッズのバッグと傘を土産に買いました。コーチなどのブランド品は日本でも買えますが、MPグッズはここでしか買えませんので。
昼まで美術館で過ごしたあと、セントラルパークをうろつきました。ムスリムのおばさんの屋台でホットドッグと水を買って公園を横断しました。水着姿の白人女性が甲羅干しをしたり家族連れが遊んだりと実にのどかな情景です。それにしても片手にMPのお土産を詰めたショッピングバッグを、もう一方にジャケットを掴んで徘徊するアジア人はさぞかし違和感があったでしょうね。おのぼりさん丸出しですw。


<セントラルパーク横断>
さてこれからどうしようとしばし思案した結果、地下鉄を乗り継いでロウアーマンハッタンのグランドゼロに足を延ばしてみることにしました。まずは公園の反対側に出てブロードウェイを少し下り、79丁目駅から地下鉄に乗ることにしました。

<79丁目駅>
それにしてもNYの地下鉄駅の支柱はあっけないくらい細いです。地震国日本では考えられないほどすっきりした情景が見られます。
79丁目から乗った地下鉄が14丁目どまりなためそこで乗り継ぎ、チェンバーストリート駅で降りました。土曜の午後、これでもかというほどの晴天で暑く、ムスリムのおばさんから買った水が命の綱ですw。ふと見上げればガラス張りの摩天楼に抜けるような青空が映し出されています。

<青空の鏡>
振り返ればグランドゼロの方角には新たなモニュメント、フリーダムタワーが建設中で、これを一目見ようとする全米、否、全世界から集まった人の姿はまるで巡礼のようです。

<フリーダムタワー>
さすがに歩き疲れましたので帰ることにします。とぼとぼと市庁舎の方を目指しました。遠目に裁判所の建物が見えます。

<改装中の市庁舎>

<裁判所方向を望む>
思えば荷物と上着をぶらぶらさせながら、寝不足でふらふらしたアジア人が歩くさまは滑稽だったでしょう。いやニューヨーカーはそんなこと気にもとめていないかもしれません、良くも悪くもそういう街です。さて帰りの入り口が見えました。

<地下鉄駅入口>
この日の気温が何度か正確には知りませんが体感的には30℃以上あったように思います。体力は相当消耗しましたので、物取りに会うことも無く無事に帰れてよかったと思います。帰りの飛行機はほとんど爆睡状態でした。
というところでお粗末な旅行記を終わります。シカゴ、NYともに10年前以来2度目ですが、飽きさせない魅力のある街だと思います。米国は確かに不思議な国だと感じました。
バス見学的なものでは無く、自分の足で回ったのが良いですね、荷物は重かったでしょうが、ビタミンI注入!と云う事で。(笑) 折々のスナップショットも、いい写真が撮れてますね。 昔観たNYを舞台にした映画の一シーンが彷彿と蘇って来る様で、楽しめました。
吊り橋の遠景も近景も、何処かで看たと思ったら、私が毎日通勤電車窓から眺めている明石大橋に似て居るんですね。吊り橋ですからそんなにバリエーションは無いでしょうから、当然かも。
気になったのは、シカゴの朝鮮系住民15万人と云う数でした、朝鮮系は全て反日病と考えるべきでしょうから、米国自体日本人にとって危うい国になりつつあるのかもしれませんね。 プラス、更に多数で有ろうシナ移民ですから。
私は、未だメインランドは東海岸にすら行った事が有りません。 仕事を卒業したら妻と行きたいと思って居ます。 その時の資料とさせていただきます。 有り難うございました。
>折々のスナップショットも、いい写真が撮れてますね。 昔観たNYを舞台にした映画の一シーンが彷彿と蘇って来る様で、楽しめました
それは何よりです。足を棒にした甲斐があったというものです(笑)。
>吊り橋の遠景も近景も、何処かで看たと思ったら、私が毎日通勤電車窓から眺めている明石大橋に似て居るんですね
霧に包まれた明石大橋というのも見てみたい気がします。
>気になったのは、シカゴの朝鮮系住民15万人と云う数でした、朝鮮系は全て反日病と考えるべきでしょうから、米国自体日本人にとって危うい国になりつつあるのかもしれませんね。 プラス、更に多数で有ろうシナ移民ですから
そうなんです。シカゴでこれならNY、否全米では相当な勢力ですよね。各地で反日「慰安婦像」設置話が持ち上がるのもこれでは防ぎようがありません。日本政府も本腰を入れて戦略を立てるべきです。
>仕事を卒業したら妻と行きたいと思って居ます。 その時の資料とさせていただきます
何がしかの参考になれば望外の喜びです。米国は物質文明の消費国家というイメージですが、100年前の近代建築が何度もリニューアルされていたり、木製エスカレータが現役で動いていたりと、案外モノを大事に使いこむ文化があるように感じました。本当に興味の尽きない国です。
>アメリカにとっての「テロ指定」を合法化しているような国ですから、個人にとっては行き辛い国になるのでしょう
実を言いますと入国審査で引っかかりまして、immigrationを通過した後税関で別のコースを示され、いかにも怪しげな連中に並んで根掘り葉掘り聞かれました。後で同行者に聞いたら、ランダムにサンプル的な調査をすることがあるとか。反対に出国の時は拍子抜けするくらい簡単でした。確かに個人的には行きづらい国という面はあります。
私の同僚のオハイオ人たちのほとんどはNYに行ったことはありません。この辺りの田舎もんにはNYは別世界のようです。
確かに一つの国ではあるんですが、西海岸から東海岸、南北にもあまりにも広すぎて、掴みどころはないですね。これだけの国土、人種で正直、良くやってると思います。それだけ自由という価値観は普遍なのでしょうね。
>確かに一つの国ではあるんですが、西海岸から東海岸、南北にもあまりにも広すぎて、掴みどころはないですね。これだけの国土、人種で正直、良くやってると思います。それだけ自由という価値観は普遍なのでしょうね
そうですね。まるで「ハウルの動く城」を想像してしまいました。私にとって米国は混沌と秩序、自由と規制など様々に相矛盾する価値観がガタピシ音を立てながら前進しているような、不思議な感覚を覚える国です。