2015年09月29日

EUの偽善

独VW社のディーゼル車不正操作問題は、EU当局もその事実を知りながら少なくとも2年以上放置していた疑いがもたれているようだ(日経電子版)

>独フォルクスワーゲン(VW)による排ガス試験の不正問題をめぐり、2011年時点で同社内で違法な規制逃れの問題が指摘されていたことが分かった。独紙フランクフルター・アルゲマイネが27日、報じた。VWはすでに試験に関わった可能性がある幹部を停職処分としたが、組織ぐるみで長期にわたり不正に関与していた疑いが強まっている
>25日のVWの監査役会に提出された内部調査報告に、社内の技術者が11年に違法性を警告していたという記述があったという。また独紙によると、問題のソフトをVWに提供した独自動車部品大手ボッシュは07年に、ソフトはあくまでも内部のテスト用であり、規制対策に用いるのは違法であると文書で警告していた
欧州連合(EU)も13年時点で、試験に対応した不正ソフトの存在を指摘していた。不正は今月、米当局の発表で発覚したが、業界内や規制当局の間で疑惑は広く共有されていた可能性がある。
以下略


特に問題として深刻なのは、VW一社にとどまらず、業界はおろかEUまでこの問題を認識していながら公表すること無くこれを放置し、世界中のユーザーを欺いてきたことである。規制当局が機能していなかった理由は徹底的に追究しなければならない。

様々の分野で国際的にも厳しい環境基準を設け、地球温暖化対策では優等生的に振る舞ってきた欧州企業や当局が犯したこの行為は、「無責任」「不誠実」以外の何物でもない。

行き着くところ世界のユーザーに「何を信じたらいいのか」という不信感を植え付け、各国の規制当局に疑心暗鬼を起こさせてより厳しい検査体制を招来し、結果市場が委縮してゆくとすればあまりに罪深い。

EUのモラルは金の前には偽善でしかなかったということか。
posted by 三四郎 at 22:41| 千葉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 社会・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この「確信的犯行」であるインチキ装置は、世界的に許し難い行為として、厳しい評価を下されているのは、全米で1100万台販売した同社のディーゼル車へのペナルティが、2兆円超になるというショッキングな話で分かる。 当然ながら、全欧に販売した車も相当数あるわけで、ペナルティ額は、同じ程度を覚悟しなくてはなるまい。 然し、VW社にとって、もっと恐ろしいのは、シナの対応だろう。 

 例えば譬え、シナが国内に対する規制が存在しない事を理由に、ペナルティ無しとした場合でも、強請集りの格好の対象になるのではないか。 結果、シナがドイツを完全に自陣側にする道具に使われる可能性がある。

 原因は、ボッシュ社が便宜的に開発した装置を悪用したという事だろう。 ではなぜ、予想できたはずのこんな高いリスクを回避しなかったのか。

 「悪魔のささやきに負けた」と言えば簡単だが、結局の処、CEOの地位に在るものの、個人的な保身の為と考えるのが妥当だろう。

 詰まる所、全米での売り上げをさらにアップする為には、スカイアクティブの様な、日本勢の技術革新の画期性のパワーに焦りを感じたが故ではなかったか。

 日本のボッシュといえば、トヨタ系のアイシンだろうが、ディーゼル排気浄化装置であるスカイアクティブを生んだのは、非アイシン系のマツダの筈、この様に、ドイツ国内にボッシュ社を脅かすような、開発力を持つ会社が育っていないのではなかろうか。

 日本はドイツに追いつき、超えたと言えるのかもしれないが、同時に寂しい話ではある。
Posted by ナポレオン・ソロ at 2015年09月30日 17:35
ソロさん、こんにちは。

VW社は社名が示す通り、もともとドイツに「国民車」「大衆車」を普及させる目的で設立された国策会社だったと聞きます。したがってそもそもから官僚的硬直的な組織風土だったのではないかと思います。

先ごろ日本で起きた東芝の組織的不正会計に通じる「サラリーマン心理」が蔓延りやすかったのかもしれません。
Posted by 三四郎 at 2015年10月03日 12:56
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