2015年10月30日

底なし

旭化成建材の杭打ちデータ流用問題はまさに「底なし」の様相を呈してきた。30日に行うとしてきた社内調査の進捗状況公表を「作業難航」のため中止するという(読売電子版)

>旭化成建材による杭打ちデータ流用問題で、社内調査の進捗状況を30日に公表するとしていた同社親会社の旭化成は同日夕、「確認・照合作業が難航し、報告内容をまとめることができない」として、公表を中止すると発表した

短信ながら、この問題の深刻さを改めて想起させるニュースだ。

既に周知のとおり、同社の「データ流用」事案は、件の三井不動産レジデンシャル物件のほか、他の横浜市や北海道の公営住宅でも確認されているという。

日本の建築に対する安全・安心の信頼感を根底から揺るがす問題だけに、公表には混乱やパニックを惹起しないよう慎重な調査が求められることは当然ではあるが、同時にまた迅速な確認が、国民の安心といつ襲うか知れぬ地震等大規模災害への備えにも通じることも忘れてはならない。

それだけにこのニュースは、データの流用が過去長期にわたり広範囲に常態的に行われていたのではないか、と国民に疑心暗鬼を起こさせるに十分だ。しかも「延期」でなくて「中止」である。裏では一体何があったのかと不安にならない方がおかしい。

もしかしてヒエラルキーの頂点にある不動産会社を含めた関係各社は既に情報を共有し、責任を擦り付け合う時間稼ぎに付き合わされているのではないか、とさえ疑う。

正直なところ、少なくとも俺の中では建築業界への信頼感は相当崩れている。正しい情報を包み隠さず速やかに公表し、住民に対し誠実な対応を行動に移すことだけが、日本企業の矜持とブランドを守るものだと心してほしい。
posted by 三四郎 at 19:05| 千葉 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 社会・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この旭化成建材と言う会社の当初の会見で、営業本部長の肩書を持った堺某氏が「この担当者(件の現場責任者)は、如何にもルーズな感じで、書類作成など苦手な感じに見えた」と、TV会見の場で発言したが、その言葉がこの会社内の常識を、代表していたように感じた。

 つまり、件の現場代理人は、営業本部長である彼が、公の場で庇うべき対象外の社外の人間であるとの認識を持っているような感じを受けた。

 然し、1年に多くとも、2,3件しか担当できない筈の建設現場を15年間で41件も務めている現場責任者を、営業本部長ともあろう人間が、今回の事件後初めて会ったように話し、其の上で「データ改竄は、当人の書類作成能力の不足が故に生じた」と印象を披歴したのでは、この会社の現場と営業の乖離度合いは、相当に深刻だと言わざるを得ない。 この堺氏は、会社全体の責任を背負っている筈だが、現場の事など書類上だけしか知らないのではなかろうか

 その後の展開で、データ改竄は他の担当者もやって居る事が分った来たから、寧ろ堺氏が言って居たのは、「データ改竄は、日常茶飯事であり、謂わば、業界の暗黙の常識で、今回の真の問題は、データを不正に改竄した事なのではなく、それが報告書をうまく隠しおおせる様に書けなかった事で表に出て終った事にある。」と言う認識を披歴したという、疑いが生じた事だと思う。

 すると更に、「実は、この様な例は日本全国にごく当たり前に存在しているが、実際に問題が表面化する例は極めて少なかったという事なのではないのか?」と言う疑念が浮上・拡散する。 つまり、騒ぎは終息する処か、拡大する一方なのである。

 ならば、終息させるにはドゥしたらよいのか?

 それは、先ず、科学的・客観的な根拠を示して、発覚した沈降25ミリが、どれ程の影響を建物に与えるのだろうか? それが例えば、15ミリなら、10ミリ以下なら、ドゥなのか? 何年保てば、安全圏だと言えるのか? 等、被害者層の不安を解消し、納得を得る事が第一であろう。 それを建て替えるだの、保証するだのと言った「金を払う」事で済ませられるという姿勢を先に出した事が、問題を矮小化した姿勢に取られて終った事が、大きな失敗だった。

 またこの事件を報道したマスコミは、騒ぎ立てるだけではなく、詳細な情報を入手に務め、管理しながら世間に周知して、問題を終息に向かわしめるべく、徒に拡大する事に留意して、在るべき報道の責任を果たしてほしい処である。
Posted by ナポレオン・ソロ at 2015年10月31日 10:37
訂正です。
X・・・・徒に拡大する事に留意して
○・・・徒に煽り立てない様に留意して
Posted by ナポレオン・ソロ at 2015年10月31日 10:42
ソロさん、こんにちは。

不動産会社が建替や金銭的補償を提案するのは、その性格上仕方がないことだと思います。

おそらく科学的データに基づき「どこまでは安全」と説明しても、「ケチの着いた物件」として資産価値は下がるでしょう。ましてマンションは上物が全てのようなものですから。

ただそれにしても三不レジの対応は鈍すぎたと思います。問題提起されてから一年ですからね。迅速に調査し科学的な根拠に基づく説明をもっと早くにしていれば、「金で解決して幕引き」のような印象も与えず、同社への信頼感もそれほど低下しなかっただろうと思います。

>この事件を報道したマスコミは、騒ぎ立てるだけではなく、詳細な情報を入手に務め、管理しながら世間に周知して、問題を終息に向かわしめるべく、徒に拡大する事に留意して、在るべき報道の責任を果たしてほしい処

本当にそのとおりですね。今の報道姿勢は事実を追及するというより、どこか煽って面白がっている感もあります。いつもながら日本のマスコミは低レベルです。
Posted by 三四郎 at 2015年10月31日 17:28
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