2016年01月16日

繰り返される悲劇

長野県軽井沢町で昨日未明に発生したスキーツァーバスの事故は、大学生14人が死亡するという大惨事となった。本格的な事故調査・検証はこれからだが、運行予定ルート外を走行、運転手はツアーバスを始めて運転、健康診断も受診していない、等々、杜撰な業務管理の様子が明らかになっている(読売電子版)

>長野県軽井沢町軽井沢の国道18号碓氷バイパスで15日未明、スキー客を乗せたツアーバス(乗客・乗員41人)が、道路脇の崖下に転落、14人が死亡した事故で、バスの運行会社「イーエスピー」(東京都羽村市)が、バスが目的地へ到着し、業務を終えたように装った書類を作成するなど、不適切なバスの運行管理をしていたことが、国土交通省の特別監査で明らかになった
>道路運送法に違反する可能性があり、同省は16日以降も特別監査を続ける。県警も15日、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で、同社を捜索した
>国交省は15日夜、この日の特別監査の結果を説明した。バスが目的地へ到着し、業務が終了した後に作成する「点呼簿」について、バスの運転手から目的地到着の電話連絡を受け、同社の運行管理者が押印すべきなのに、事故を起こしたバスの点呼簿には、すでに押印があったという(以下略)


このツアーはいわゆる格安ツァーで、それだけに学生の利用者が多かったようだ。過当競争により費用削減が至上命題となった可能性は高いが、そのために管理を手抜きしルールを逸脱させていたとすれば言語道断である。

この事故により事業者資格のない会社が淘汰されるのは当然ながら、何の落ち度もない若者が犠牲になるとは何とも理不尽でやり切れない。

バスツァーはその低料が受けて根強い人気がある一方、この種の無理無謀な運行による大事故が後を絶たない。事業構造に根本的な問題があるように思う。自由競争を否定はしないが、こうした理不尽さが根絶されるよう、行政の指導力を望む。

うちの次男が卒業旅行で来月この会社のスキーツァーに参加する予定だったらしい。タイミングが悪ければ被害者になっていたかもしれない。今回の事故で、次男同様この春就職を控えた学生も犠牲になったという。残された親御さんには同じ親として心からお悔やみ申し上げたい。
posted by 三四郎 at 08:51| 千葉 ☀| Comment(2) | TrackBack(5) | 社会・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
スキーバスの遭難(事故)と言えば、古い話で恐縮だが、今から30年以上も前に、卒業旅行を兼ねた大学生のスキー客を満載したバスが、下り坂のカーブを曲がり切れずに湖に飛び込み、運転手は事故直後に自殺、多くの死亡者を出したと言う事件を思い出す。

 7歳下の従妹がちょうど、発表された大学に通って居たので、心配したが、電話に出た本人は、「スキーなんかした事ない」らしく、ほっとしたが、あの時は補助運転手が義務付けられていなかった事が主たる原因だったような覚えがある。

 トラックの運転手としての経験からいえば、冬の山間部を走ると言う事は、譬え凍って居なくとも気を遣うので、かなり疲れる。 今回の事故は、本来は通らない筈の一般道に高速から降りて走り始めてしばらくしてからの事の様で、運転手自体、初めての道だったようだ。

 然も、国が決めた最低料金27万円を8万円下回る、19万円で落札したというから、最初の計画には無かった「高速を降りて一般道を走った」のは、利益を確保する上で「経費を浮かせる」その一点に目的があったと考えるのが筋だろう。

 当然、会社上層部からの支持が無ければ、そう言う危険を冒す意味は考えられないわけで、まぁ、成り行きを見守るほかはないが、「安かろう、悪かろう」は、克服すべき課題でもあるが、已然として経済の原則である事は否定できない。

 最低料金はそれなりに意味があるのだと言う事を、勉強するのも、社会人の入り口に立ったモノにとっては、意義深い事ではないか。
Posted by ナポレオン・ソロ at 2016年01月17日 10:06
ソロさん、こんばんは。

>当然、会社上層部からの支持が無ければ、そう言う危険を冒す意味は考えられない

運行計画書もまともに作成していないのが常態化していたといいますから、まあ会社ぐるみで企図し、起こるべくして起こった事故と言えるでしょうね。

>最低料金はそれなりに意味があるのだと言う事を、勉強するのも、社会人の入り口に立ったモノにとっては、意義深い事

確かに世の学生諸君はもって他山の石とすべきでしょう。しかし犠牲者にとっては高すぎる授業料でした。
Posted by 三四郎 at 2016年01月17日 18:16
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