2016年06月25日

英国の選択

英国のEU残留を問う国民投票は僅差で「離脱」が選択された。当の英国民を除く国際社会、とりわけEU加盟国のほとんどが残留を「期待」し「希望」し、離脱した場合のデメリットを恐怖感を煽るように強調したが、結果は衆知のとおりだ。

市場は敏感に反応した。日経平均は1,300円近く下げNY市場も600ドルを超える下落、円は対ユーロ、対ドルで記録的な値上がりになった。

とまあ、ここまでは予想された事態ではある。この傾向が週明け以降どうなるか。経済的な問題だけではない。国際秩序の一角が崩れたことには違いなく、世界がどう政治的、経済的にリバランスしていくのか、誰がどうイニシアチブを取るのか、全く予見できない混迷の時代になりそうな予感だ。

それにしても、経済的な影響を置くとすれば、俺は英国民の選択に共感を覚える。

「グローバル」「ボーダーレス」「移民による活性化」と言われてきたが、それは富裕層だけの幻想ではなかったか。一般国民はどれだけメリットを享受したのか。生活がじわじわと困窮し、移民の影響は希望と活力よりも不安と混乱をもたらしたのが実相ではないか。

米国に見られる孤立主義への回帰傾向もこれと通底するものがある。トランプ候補は俺も好きにはなれないが、俺が米国民であれば彼に投票するかもしれない。理想主義の儚さ脆さ嘘臭さを、一般庶民は実感している。

知識人や経営者たちは「ナショナリズムの台頭」とか「時代の逆行」とか知った風に言うが、政治が今そこにある矛盾を解決できなければ、国民は自分で自分を守るしかない。その一つの回答が今回の結果ではあるまいか。

英国の選択は形を変えて米国の選択にもなり得る。日本の政治家、経営者諸氏は括目してこれを受け止め、答えを用意してほしい。
posted by 三四郎 at 09:05| 千葉 ☔| Comment(4) | TrackBack(5) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 日本の株安(−1300)は、円高103→99円の所為で、ドルベースにすれば、152US$→151US$で、1ドル下がったダケ、つまり100円未満である。 円高差額で、影響が何も無くはないが、今は決算期ではないので、影響は少ないだろう。

 マスコミは、話をごちゃまぜにして、「アベノミクスの宴の終わり」とか、岡田代表の恥ずかしいコメントを出しているが、アベノミクスって、この前まで「失敗した」って、謂ってなかったっけ。ww

 奴らの経済知識や思考力では、理解も出来ないし、論議などは到底無理だろう。 何せ、「日本の借金1044兆円」を鵜呑みにしてたのだが、安倍政権がこの1年で、300兆円減らした事が知れると、途端に黙って終った。
 
 この300兆円は、昔、米国に貸していたものを米国債で返してもらった可能性が有る。 謂わば、金額の移動だけで済む話だが。

 斯様に、お金と言うものは国際間となると、紙切れ以下の唯の数字になって終うものだと言う事を思い知らされる。

 英国は、大きな問題を抱え込む事になった。 なによりEUを敵に回した事、EUの一員として締結した条約が、全て無効になるだけではない、その恩典もすべて無しになったのである。然も、スコットランドが独立して、EUに加盟するといっているし、アイルランドもEUで無ければ、帰属問題っが再浮上するだろう。 そしてナント、ロンドン市長までが「ロンドン市として独立して、EUに加盟する」等、とんでもない事を云いだした。

 一方、離脱した見返りは一体何なのだろう。

 昔の夢に縋って居る年寄と、移民の所為で、就職が無くてイライラしている若者の票だと言えるんだが、キャメロンは辞めちゃうし、英国って、一体ドゥするつもり?
Posted by ナポレオン・ソロ at 2016年06月25日 23:27
ソロさん、おはようございます。

いったい英国はどうなるのでしょうね。いや世界はどこに向かうのでしょう。英国民の感情としては理解できるのですが、興奮から冷めた後のことが心配です。

まず国民の融和から始めなければならないわけですが、新首相はキャメロン氏が敢えて拾い、その熱さに思わず放り投げた火中の栗をキャッチし、冷ますことができるのでしょうか。
Posted by 三四郎 at 2016年06月26日 07:29
>>キャメロン氏が敢えて拾い、その熱さに思わず放り投げた火中の栗をキャッチし、冷ますことができるのでしょうか。
 離脱に落ちた最大の理由は、白人の差別感覚だと思います。 昔、スコットランド人2人とパブで、口喧嘩になった事がありますが、その原因は、2人が意識して居ない「差別観」でした。 
 もぅ30年位前の話ですから、その頃、日本に来るスコットランド人って、大体、親日でフレンドリーに会話は進んでいたのですが、ふとした事で、2人の意見が食い違いましたが、それは日本の風習に関する事でした。

 大体、外人とは、宗教と政治の話は厳禁と言う事は知って居ましたが、その地雷は踏まないつもりで、「あなた方、白人には、分らないでしょうが」と言った事が、逆に彼らの親日、知日家の矜持に触ったのか、雲行きが途端に怪しくなりました。

 双方とも酒に酔って居た事も手伝って、亦、「言葉の壁」も出現してww いい思い出ではありません。

 後で分ったのですが、彼らは元々ケルト人で、所謂WASPではありません。 ケルトは、欧州一歴史を持つ民族で、コーカソイド種の三大白人種の一つです。 独自の文化、独自の言語を持つ民族で、17世紀に「同君合邦」で、イングランドに組み敷かれた無念さを、潜在的に持って居る民族です。 

 その時今の様な知識があれば、あんな気まずい事にはならなかった様な気がします。

 同じケルト族でも、もっと過激なアイルランドとは異なり、比較的融和的なスコットランド人が、英国社会で同化せず一線を画して居るのは、アングロサクソン人が支配する英国の中に、「選民意識」の様なものが顕在しているからではないか、と私は思います。 

 
Posted by ナポレオン・ソロ at 2016年06月26日 11:19
ソロさん、おはようございます。

英国が一枚岩でないことは知っていたつもりですが、内実は部外者が窺い知れない闇があるようですね。国民投票は「パンドラの箱」かもしれません。
Posted by 三四郎 at 2016年07月03日 07:47
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