2016年12月11日

前進のしかた

この15日からプーチン露大統領が来日する。安倍首相との会談もセットされるがやはり注目は北方領土交渉であろう。

大勢の見えた終戦間際にソ連が一方的に日ソ不可侵条約を破棄して参戦し、火事場泥棒の如く北方領土を掠め取り占領して70余年がたつ。

この間、日ソあるいは日露平和条約の締結と絡めて領土問題が浮かんでは消えてきた。四島か二島か、一括か段階的かと甲論乙する中でここまできてしまったという感じだ。

そんな中、ある世論調査によれば「四島返還の継続交渉ができれば一部返還もやむなし」という意見が多数を占めているという(読売電子版)

>読売新聞社は2〜4日に実施した全国世論調査で、今月15日からのプーチン露大統領の来日を前に、ロシアとの北方領土返還交渉にどのような姿勢で臨むのがよいかを聞いた
「一部の島の返還を先に実現し、残りの島の返還交渉を続ける」が53%、「4島が一括して返還されるようにする」が25%、「一部の島の返還で決着させる」が14%の順だった。交渉が「一部返還」で終わることを容認する人は少数にとどまっている
北方領土問題を解決するため、ロシアとの経済協力を積極的に進める安倍首相の方針については、「評価する」65%が「評価しない」26%を大きく上回った。「評価する」との回答は、北方領土の「一部先行返還」を容認する人で71%、「4島一括返還」を求める人でも63%に上った


領土問題に妥協はあり得ないことは承知しつつ、俺もこの進め方が現実的で確実性が高いように思う。プロセスはともかく、いま現在多数の民間人が住まうこれらの島を実力行使で奪還することは現実にできるはずもない。

一方で西側の経済制裁によって疲弊したロシアとしては日本の資本や技術がぜひ欲しいはずだ。折しも米国はプーチンに融和的なトランプへと政権が移行する。何らかの「動き」を期待できるとすれば今は確かにいい機会だと言える。

問題はどのように「動かす」かだ。二島でも日本に帰属するとなれば完全主権のもとに統治しなければならない。ロシア軍の存在が残留することはあってはならず、日米同盟の例外にしてもならない。

「現実的」と「安易」とは違う。安倍首相には「名」だけとって「実」がないような交渉にはしてほしくなく、そこで妥協するくらいであれば結論を急ぐ必要はないと思う。半歩前進でもいいが、進む方向と進み方を間違えないでほしい。
posted by 三四郎 at 17:29| 千葉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 政治・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 ソロです。
 北方領土に関する話し合いは、日本が「ポツダム宣言」を受諾して、武装解除して、丸腰になった機会を捉えて行った、白人文明の卑劣で差別的な復讐心で行った「火事場泥棒」行為を正当化して居る事を糾弾する所から始めなければ、本当の話は始まるまい。

 日ソは、昭和15年にノモンハン事変で戦ったが、死者はお互い3万人前後、他の要素を見ても、日本の関東軍の勝ちか、引き分けが妥当な処で、その結果結ばれた日ソ不可侵条約は、交渉に当った近衛内閣自体が、ソ連の工作員ゾルゲによって内部から赤化していた所為もあって、ソ連に有利な条件で結ばれていた筈だ。

 然し、其れでも条約の約定期間は、まだ1年残って居た筈で、こんな条約破りが認められるのなら、二度とソ連とは、条約など結んではならないと誰しも思うだろう。 その結果が71年間も二国間で平和条約を結べていない理由ではないか。

 然し、1956年(=昭和31年)には、日ソ間交渉で「平和条約を締結したら、歯舞、色丹2島は返還する」と云う合意が成立しているが、其れから60年も止まったままなのである。是は、日本と米国が同盟関係を強化した事が、主たる原因であろう。

 歴史的に見ても確かに領土問題は、戦争の目的であったり、戦争の帰趨の代償となる事が多く、其の復元には、やはり、戦争に拠らねば難しいのが現実だろう。

 しかし、火器の威力が地球を破滅させるほどになって居る現代では、戦争は問題の決定的な解決方法にはなるまい。 此処で、モノは考え様である。 グローバリズムそのものではないが、領土についての考え方に措いて、昔程の拘りを否定して、問題になって居る土地を自由経済交流の場として開放、以て、地域の経済活性化を図り、周辺の非開放地域の活性化に繋げて行くと云う手法もありだと思うが、その辺り、白人で最も未開な民族と云われているロシア人が、人種的偏見を捨ててテーブルの席に着けるかは未知数だと云う他はない。

 プーチンが、どれ程信用できるのかは知らないが、彼の背後にいる、ラブロフ外相他の白人主義的な、例えば、シリア問題への対処を見ていれば、自国権益の為には、弱者の、況や、異人種の生命等余り関心を払って居ないように見える。
Posted by ナポレオン・ソロ at 2016年12月12日 08:28
ソロさん、こんにちは。

何か表面的には安倍さんが押し切られたような印象報道も多いですが、「特別な制度」という概念を引き出したのはまず評価していいかと思います。問題はその具体的内容とロシア側の順守の姿勢ですが。
Posted by 三四郎 at 2016年12月18日 15:29
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