2017年06月17日

ロンドンの深い闇

ロンドンの高層住宅火災は死者が70人に達するという。行方不明者も相当いるようで、火災としては近年稀に見る大惨事である。

ここは公営住宅で住民の多数が低所得者層だというから尚更悲惨だ。TV報道ではアラブ系と思しき市民が多く映っている。そのこともあって、政権に対する風当たりは強いようだ(@niftyニュース/TBS)

>ロンドンで起きた高層住宅火災で、地元メディアは犠牲者は70人以上に達するとの見方を報じました。一方、行政の対応に怒った住民など数百人が地元の役所になだれ込みました
>ロンドンの低所得者向け高層公営住宅で起きた火災では、これまでに30人の死亡が確認されていますが、複数の地元メディアは「犠牲者が70人以上に達する見通しだ」と伝えました
>こうした中、火災が起きた地区の役所に数百人の住民らが押し寄せました
>「正義を、正義を」(住民)
>住民らは以前から求めていた防火対策が施されなかったことや、改修工事で燃えやすい外壁が取り付けられたことが被害の拡大を招いたと抗議の声を上げ、低所得者が見殺しにされたと訴えました
>「多くの犠牲者を出した責任を誰かが負うべきです。これは殺人です」(デモ参加者)
>メイ首相は火災の被害者のためおよそ7億円の支援を行うと約束しましたが、訪れた避難所でやじを浴びる一幕もありました


メイ首相にとっては先の選挙での敗北に続いての「災難」でさしずめ「不幸の女神」にとりつかれたような感じだろう。

TV報道で件の外壁について説明していたが、可燃性の断熱材を耐火性の非常に低いアルミ外装で覆う工法が採用されていたようだ。今時こんな設計、施工など英国のような先進国では考えられない。

況して役所が供給する公営住宅である。当然英国にも建築に関する法律やガイドラインが整備されているわけであり、どこよりもこれらを順守しなければならないはずだ。しかももともと古い建築で、構造や防火設備の面で今日の基準からみれば不足や欠陥だらけだったらしい。

それがこの事故である。公営施設として性能をアップデートする努力を行政が怠ったことは明らかであり、外壁工事について言えばどこかでだれかが意図的に手抜き工事をしたのでは、と考えるのは自然なことだ。

今回の火災はその意味で人災ともいえ、改修工事のプロセス検証の結果次第では行政による低所得者層の切り捨てという醜悪な現実に直面しないとも限らない。

他国のこととはいえ犠牲者、遺族の怒りは想像に難くない。今はご冥福を祈るばかりだ。


posted by 三四郎 at 16:08| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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