2013年07月21日

所詮は道具

「親中反日」国内メディアの代名詞たる朝日新聞の中国版ツィッターアカウントが突然閉鎖されていたらしい。このことが中国人ユーザーの間で様々な憶測を呼んでいるようだ(サーチナ)

>日本在住の中国人という辛子IN日本(アカウント名)さんがこのほど、朝日新聞が中国版ツイッター・微博に開設していたアカウントが閉鎖されたことについて批判したところ、ほかのユーザーからさまざまなコメントが寄せられた
現地時間7月17日午前11時ごろ、朝日新聞の微博アカウントにアクセスできなくなる事態が発生した。報道によれば、新浪や騰訊などに開設していた4つのアカウントすべてが停止となった。詳しい理由は不明だが、政治的な理由によることは間違いないだろう
>辛子IN日本さんは「中国に友好的な日本メディアにこんなことをするなんて酷すぎる」と述べ、抗議の姿勢を示したところ、「朝日が封鎖されるなんて本当に驚いた。フォロワーでないと知らないかもしれないが、朝日新聞網は基本的に日本国内の文化と情報を伝える内容で、政治問題には触れていない」、「こんなにも親中なのに閉鎖するなんて、何がしたいんだ」などのコメントが寄せられた
>今回の件については「今の日中関係がどうなのか想像できる」、「中国は主に経済学では日本に学んでいるが、政治的影響は限られている。朝日を封鎖したのは日中関係が理由だろう」などの意見もあった
>しかし、「適者適存だからな。朝日はわが党の良い面を伝えないから封鎖されたのだ。人民日報を見て見ろ、元気だぞ」、「日本は全国民が右傾化しているのに、親中の新聞なんてあり得ないだろ」などの反論もあった
>また、「この種の権利をこのように使用する政府は危険だ。庶民が不満を感じた時には銃の照準を庶民に合わせるぞ」、「ろくでなしの中国政府め。説明もナシかよ」など、突然の閉鎖処分を下した中国政府を批判する意見も寄せられた
>アクセスできなくなった原因についてもコメントがあり、「きっと最後のつぶやきが中国経済を分析した内容で、事実を指摘し過ぎたからなのだろう」という意見もあった


どうやら朝日が親中メディアというのは中国人の間でも一致した認識らしい。そんなメディアが突如、何の前触れもなく消されたのだから、さすがの中国人も相当戸惑っている様子がわかる。

情報空間を統制された中国人にとり、西側メディアは貴重な「窓」だろう。まして「親中反日」であれば、バイアスが強いながらも情報と感情が同時に満たされる。これを失ったショックはネットユーザーなら小さくないと思う。

まあその辺は当人たちも自らの政府の問題点、危うさを重々認識しているようで、その点、韓国よりもレベルが高いと言えるかもしれない。

ところで最後の中国人のコメント「きっと最後のつぶやきが中国経済を分析した内容で、事実を指摘し過ぎたからなのだろう」というあたりが案外図星なのではないかと俺は思っている。

なぜなら、経済記事に関しては比較的事実を淡々と伝える日経あたりも、この数ヵ月は中国経済減速と今後の懸念を伝えていた。日経はもともと中国ビジネス押しのところがあっただけに、いよいよ隠しきれないほどヤバくなっているのではないかと感じていたところだ。

そう考えれば、親中の朝日が中国様への親切心から、経済情勢へのささやかな懸念を表明したことは大いにあり得る話で、これを見た中共当局が国内メディアと同等の「処分」を下したものというのが説得力ある理由だ。もし「日中関係」による政治的な理由なら、むしろ「パシリ」として温存し中共の主張を援護させたほうがよかろう。

まあ所詮メディアは中共にとってプロパガンダの道具でしかない。朝日もそれを承知の上でやってきたのだろうから、中共式処分もまた本望というものじゃないか。
posted by 三四郎 at 18:41| 千葉 | Comment(2) | TrackBack(0) | 異文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月23日

韓国系米国人のこと

出張中、ネットもあまりチェックしていなかったので国内の動きに若干疎くなっているが、まあ一週間だからそんなに変わったこともあるまいと多寡をくくっている。米国でのTVニュースでも日本関連のニュースはほとんど聞かれなかったし。

そんな中で富士山が「三保の松原」とセットで世界遺産に登録されたことは日本人として素直にうれしい。これからいろいろと大変なこともあるが、まあ日本人でよかったなどと思っている。

で、ニュースを拾うのも面倒なので、今回は出張中気になったことを取り上げたい。前のNY関連の記事で常連のナポレオン・ソロさんがコメントしていただいている中で、「シカゴ在住の韓国人・韓国系移民が約15万人という数字が気になった」と書かれていたことがある。この数字への信憑性を疑われたのではなく、韓国系米国人が増殖していることへの危機感の現れと思うが、俺自身もこの数字は気になりつつも記憶に残ったままだった

もともとシカゴでブルース・バーへ案内してくれた日本人ガイドの言葉だったのだが、一応Wikiで調べてみると、2010年現在でシカゴがあるイリノイ州における韓国系米国人の数は61,500人ほどらしい。

これは聞いた数字のほぼ半分である。あまりにも乖離しているが、ビジネスや留学で訪れる一時滞在者や市民権未取得の待機韓国人も含めているのかもしれない。また「お家芸」の売春業でアンダーグラウンドに潜む類の人間もいる可能性はある。が、いずれにせよイリノイ州だけで6万人余り、全米では170万人余り(2010年時点)いるわけであり、現在も年間約2万人のペースで増えているというから驚きだ。

ガイドから聞いた日系人約9千人という数字とケタが違う。ちなみに現在の日系米国人の増加ペースは年間約7千人程度と、韓国系の1/3ほどらしい。

移民にはそれそれ理由があると思うが、人口で日本の半分ほどの韓国人が日本を遥かに上回るペースで米国に移住するということは、それだけ母国に希望が無いということの裏返しなのかもしれない。

それはともかく、こういった数字を見ると、昨今全米各所で「慰安婦」に関する地方議会の糾弾決議やら記念碑の築造やらが話題となることは不思議ではない。ルーツがどうあれ、ひとたび米国市民権を取得すれば、彼らは立派な米国人である。増して比較的裕福な韓国人が米国移住を叶えられるとすれば、それなりに資金もあり、政治への発言力は無視できなくなるのは必然だろう。

ウソと妄想で粉飾した歴史観を抱えて形だけ米国人になった彼らは、正直日本に取り頭痛の種となるだろう。いやもう既に各所で兆候が見えているわけだ。こうした連中が一層反日感情を増幅させれば日本として扱いに苦慮することは目に見えている。

NYで見たチャイナタウンの増幅とともに、二大反日国移民が、世界一の経済大国でウィルスの如く増殖している事実に日本人はもっと注意を向けるべきだろう。同時に、日本の若者が母国の居心地の良さに安住するのではなく、もっと世界に出てその多様さ、厳しさ、腹黒さに触れ、タフになってもらいたいと改めて思うこの頃だ。
posted by 三四郎 at 19:10| 千葉 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 異文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月09日

中国人の「歴史認識」

中国関連の情報サイト「サーチナ」で、「従軍慰安婦」に対する中韓の態度の違いを批評した中国版ツイッター「微博」のつぶやきを取り上げた記事がある。

表面的には「中国人は韓国人のように『元従軍慰安婦』への認識を高めるべき」という主旨だけに見えるが、これに対するコメントの論調が微妙に中国政府への「歴史認識」批判になっているところが感じられて面白い(サーチナ)

>上海市に住んでいるという中国人女性の人性之美麗(アカウント名)さんが、中国と韓国の元慰安婦に対する認識の違いについて、中国版ツイッター・微博でつぶやいた
>人性之美麗さんは、韓国の日本大使館前にある慰安婦少女像が雨に打たれないようにと、警察官が傘をさしてあげている写真を載せ、「多くの韓国人を感動させた」と紹介。一方、中国で最初に訴えを起こした元慰安婦の女性は病気のため入院したものの、経済的理由で退院せざるを得なかったことを紹介した人性之美麗さんは「歴史と向かい合う態度によって未来が変わる」と、暗に中国の現状を批判した
>人性之美麗さんの主張に対して微博ユーザーからは、「銅像のために傘をさすなんて、頭がおかしいだろ」、「銅像に傘をさしてあげる? パーフォーマンスもいいところだな」など、銅像のために傘をさすことを批判するコメントが寄せられた
>しかし、スレ主の意図を理解し、同調するコメントも多く、「わが党はGDPを増やすのに忙しくて、こんなことにかまっていられない」、「オレ達はすでに10年間の文化大革命という歴史を埋めちゃっているからな。未来を滅ぼしているようなものだ」など、皮肉も込めて中国政府を暗に批判する意見も少なくなかった
>慰安婦問題に関しては韓国を称賛するユーザーもおり、「日本が戦争について韓国には謝罪したのに、中国には謝罪がない理由はこれだ」という意見や、「中国人は日本に“歴史を直視しろ”と主張するが、自分たちは直視しているのか?」と、中国政府が語ろうとしない近代の歴史について直視すべきとの主張もあった。興味深いのは、この微博は6月4日のもので天安門事件が発生した日であり、これらのコメントは天安門事件も踏まえた意見であると思われる
インターネットの自由も大きく制限されている中国だが、巧みな方法で歴史を直視することや、政府に対する批判的なコメントが寄せられているのは大変興味深い
>さて、慰安婦問題についてだが、まず慰安婦が強制連行されたかどうかについては日韓両国ともに物的証拠が存在せず、元慰安婦と主張する女性らの証言しか判断材料がないのが現実だ
>元慰安婦らは「私たちの存在が強制連行があった証拠」などと主張しているが、それが証拠となるはずがなく、事実、元慰安婦らが主張する生年月日や連行された年、慰安婦だった年月など、話し合いの際の基礎となるべき情報に疑問点や辻褄が合わない点も数多く存在する。年月日すら正確ではない主張を“証拠として扱え”というのは無理があるのではないだろうか?
>また、そもそも韓国の慰安婦に対する賠償・補償については日韓国交正常化時の請求権協定により解決されたはずだ


「従軍慰安婦」自体に関する中国人の認識や、サーチナ編集者の意見は特段目新しいものではないのでここで評価はしない。興味深いのは天安門事件の発生した6/4という日に「歴史」に関わるつぶやきが発せられ、なおかつ中国政府の近現代史に対する姿勢と認識を暗に批判するコメントが少なくないということだ。

日中戦争はもとより文化大革命も日々に遠くなり、これを直接知る中国人も少なくなっていると思う。しかし天安門事件はつい24年前の出来事であり、これを生々しく記憶している中国人は多いはずだ。

当時20代だった俺もそのころは今ほど反中意識はなく、好きな中国文化に触れたいと北京語を勉強し中国旅行の計画さえ立てていたときだけに大きな衝撃を受けたものだ。そのころ中国語を教えてくれていた天津出身の先生が、その日を境に雑談の時間が少なくなり内容も当たり障りのないものに変化し、表情が暗くなったことを今も記憶している。

従って当時多感な若者だった中国人は今や社会の中核世代となっているはずであり、この事件に「蓋をする」政府に対し不満を持っているであろうことは容易に想像できる。

いかに政府当局が情報を監視し統制してみても、10数億の人々の口を塞ぐのは無理というものだ。ましてやネット社会である現代においてこれを続ければ続けるほど、国民の不満と不安は蓄積されるばかりであり、いつか暴発に繋がるだろう。中国人が正面から政府に「歴史認識」を問う時がいつ来るのか興味深い。
posted by 三四郎 at 11:09| 千葉 | Comment(3) | TrackBack(0) | 異文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月15日

繰り返す悪夢

米国の小学校でまた銃の乱射事件が起きたようだ。教職員の大人6人以外は全て5〜10歳の子供が犠牲者だという(時事電子版)

>米東部コネティカット州ニュータウンのサンディフック小学校で14日午前(日本時間同日夜)、男が銃を乱射し、地元警察などによると、5〜10歳の子供20人と校長ら大人6人の計26人が死亡した。容疑者の男は校内で自殺した。オバマ大統領は緊急記者会見して再発防止に向けた行動を約束。学校を舞台に多数の子供が犠牲となる惨劇に全米が大きな衝撃を受けている
>米国で起きた乱射事件の犠牲者数としては、1999年のコロンバイン高校事件の13人を上回り、2007年のバージニア工科大事件の32人に次ぐ米犯罪史に残る事件となった。銃規制をめぐる議論が今後、再び活発化しそうだ
>事件に日本人が巻き込まれたとの情報はない
>警察は容疑者の身元を明らかにしていないが、米メディアによれば、アダム・ランザ容疑者(20)で、2カ所の教室で銃を乱射するなどし、最後に自ら命を絶った。また、容疑者の母親がニュータウンの自宅で死亡しているのが見つかった。母親はサンディフック小学校の教師との情報もある
>ランザ容疑者はまず母親を殺害した後、学校に向かったとみられている。NBCテレビによると、犯行に使ったとされる拳銃2丁は母親が合法的に購入、登録していたコネティカット州は21歳未満の拳銃購入を禁じている
容疑者に目立った前科はないといい、犯行の動機は明らかになっていない。捜査当局は容疑者の兄(24)から事情を聴取するなどして、事件の全容解明を進めている


コロンバイン高校、バージニア工科大学のいずれも衝撃的な事件であり、海外の事件ながらとても忘れられるものではない。そう言えば日本人の留学生が言葉の聞き間違いから民家の玄関先で射殺されたという事件もあったと記憶している。

そのたびに米国社会では銃規制の論議が起こり、甲論乙駁を繰り返している。しかし現実には一向に改善される様子が無い。ある者は「治安が悪いから護身用に銃を持つ権利がある」といい、別の者は「銃を持たせるからより治安が悪化する」と反論する。

もとより米国は銃で先住民を駆逐し支配して建国した原点を持つ。銃はこの国のアイデンティティの一部とも言えよう。米国がこの議論で"freeze"するのは宿命のようなものだ。

米国が銃規制を強化するかどうかは米国民が決める問題だ。しかし普通の市民が日常的に銃を所持できるということの危険さを、いったいいつになれば米国人は学ぶのかと俺は一日本人として思う。

いかに自由と自己責任の国柄とはいえ、未来ある若者やいたいけな子供たちが、テロでも戦争でもないのに、「その辺の若者」に大量に殺傷される事件が繰り返されることを、彼らは本当に問題として認識しているのか。否、学習能力があるのか。やはりこの国も相当病んでいると思わざるを得ない。

少なくとも日本人として仕事や観光で渡米する機会も多くなっている以上、この国はある部分でかなり野蛮な一面を持っていること、自身もいつこのような災難に遭遇しないとも限らないことだけは承知しておくべきだろう。
posted by 三四郎 at 14:18| 千葉 ☔| Comment(4) | TrackBack(1) | 異文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月04日

中共海上便衣隊任務遂行中

少し前、尖閣諸島で民間活動家を装った中共軍人が上陸し「実効支配」に乗り出すという元米軍人の想定を記事にした(拙記事:「尖閣便衣隊に備えよ」)。

所を変え形を変えて、この不安が南シナ海で現実に起きている。同海域で調査中のベトナムの石油調査船が、これまで二度にわたり「中国漁船」によってケーブルを切断されているということだ(時事電子版)

>ベトナム国営石油会社ペトロベトナムは4日までに、南シナ海で調査を行っていた石油探査船のケーブルが11月30日、中国の漁船によって切断されたことを明らかにした。ケーブル切断は2011年5月に続き2度目で、南シナ海の領有権をめぐりベトナム側が強く反発している
>同社のウェブサイトによると、探査船「ビンミン02」号が中部クアンチ省沖で活動中、多数の中国漁船が接近し、2隻がビンミンの後部に回ってケーブルを切断した。探査船はケーブルを修復し、翌日に活動を再開したが、ペトロベトナムは「中国漁船の行動に強く抗議する」としている


いったいどんな理由があって、「中国漁船」はベトナムの石油探査船の周辺に大挙して押し寄せ、わざわざ「後部に回ってケーブルを切断」するというのだろうか。よしんば件の調査船が中国漁船の操業を妨害する形になったとしても、ケーブル切断という実力行使に及ぶのは尋常ではない。普通の漁民が外国公船に敢えて成しうる行為として一線を超えていると感じる。

しかも一度ならず二度までもである。「普通の漁民」ならぬ破壊工作のプロが、組織だって関与していると考えるのが自然というものだ。おそらく中国軍人が直接実行すれば国際的非難を免れないが、「漁民」であれば「操業を妨害された怒りによる短慮的な行為」と片付けられると踏んでのオペレーションだろう。

まさに日中戦争以来、この国の軍隊の常套手段となっている「便衣隊」によるものと見做してよかろう。今日のベトナムは明日の日本である。中国という国は相手が弱いと見るや徹底的に攻めとるが、初動は「隠れ蓑」を使い逃げ道を用意しながら「既成事実」を積み上げていくところがある。

決して「正攻法」では来ないこの希代の陰謀国家に対し、日本は余りにナイーブだ。他山の石とするだけでなく、ベトナム、フィリピンなどと積極的に連携し、米国も当然巻き込んだ対中牽制の体制を次期政権では確立してほしいものだ。
posted by 三四郎 at 19:16| 千葉 ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | 異文化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする